大切な腎臓の大切な話(2)

おはようございます☀️

ウィズ動物病院です🍀

 

前回はわんちゃん🐶とねこちゃん🐱の慢性腎臓病の症状や検査の内容についてお話しました💡

今回は、慢性腎臓病の治療法についてお話したいと思います🧐

(文字ばかりで読みにくいかと思います、すみません💦

ですが、これを知っていれば腎臓マスターです🎉)

 

慢性腎臓病は、腎臓の中の組織が壊され、尿の生成や濃縮ができなくなる病態です😖

それにより体の脱水が生じ、さらに腎臓へ負担をかけてしまいます😥

また、壊された腎臓の組織は、線維化と呼ばれる線維の沈着がおきますが、その線維によっても

腎臓の破壊は助長されてしまいます😵

さらには高血圧タンパク尿も腎臓を破壊する病態でしたね😖

 

では治療はどうすればよいのでしょうか🤔?

 

まず覚えていただきたいのは、慢性的にダメージを受けた腎臓は元に戻らないということです😖

慢性腎臓病の治療は、”腎臓への負荷を軽減し、進行を遅らせる”こと、”脱水を改善し、QOLを改善させる”ことが

目標になってきます😌

その方法は、

 

①脱水の改善(皮下点滴、食事)

慢性腎臓病になりよくみられる体の変化は、”脱水”です💧

元々腎臓は、体の水分量を調節してくれる臓器でもありましたね💡

(イメージは、浴槽のお湯が溢れそうになれば排水し、減ればお湯を張る””の役割です)

慢性腎臓病ではこの栓がダメになってしまい、体から水がおしっことしてどんどん出てしまう状態です😖

それを補おうと、体は頑張って水を飲み脱水しないようにしています、これが”多飲多尿”という症状です💡

(浴槽(体)からお湯(水分)が漏れて無くなってしまうなら、それより多く蛇口からお湯(水)を出せば(飲めば)いい、という仕組みです💡)

しかし、それでも追いつかなくなることで体の脱水として症状が現れてきます😣

皮下点滴は、蛇口だけではどうしても限界となる水分の補給を、点滴で補ってあげる方法です😉

蛇口だけでは足りないなら、バケツで浴槽にお湯を入れればいい💡)

しかし、蛇口のように常に水分を補給してくれるわけではないため、徐々に体は脱水してきます、なので点滴が必要な場合は

定期的に皮下点滴が必要とお話しなくてはならないのです😌

また、飲水だけでは限界があるため、食事から水分を採取するという方法もあります🍽

それが、”ウェットフード”の活用です💡

食事からも水分を摂ることで、より効率的に脱水の補正が可能ですが、

ウェットフードの欠点として、水分が多い食事である分同じカロリーを摂取するために

ドライフードより食べなくてはならない量が増えてしまうということです😖

そこで、僕たちは”ミックスフィーディング”というドライフードとウェットフードを混ぜて与える方法をお勧めしています😋

 

②腎臓への負荷の軽減(食事、内服)

腎臓病になると、高血圧脱水が生じやすくなるのでしたね💡

また、高リン高窒素血症(血液検査のBUNという項目)、場合によってはタンパク尿も生じてきますが、

これらは全て腎臓へのダメージを助長してしまう病態です😖

脱水は先ほどお伝えしたように、点滴と食事でなるべく水分を補うことで対処できます💡

リンや窒素は、食事に含まれる量を減らすことで対処していきますが、

それらだけを普段食べている食事から抜くことはなかなか難しいです😓

そこで大事なのが”腎臓用の療法食”です🍽

腎臓食はこれらのリンや窒素を減量しながら、必要な栄養素を補える食事です😉

では、どんな子でもリンや窒素を制限した方がいいのでしょうか?🤔

答えはNOです😖

例えばリンは細胞の膜を保つために重要な役割を担っており、少な過ぎれば

血液も維持できず”溶血”ということが生じる場合もありますので、不必要な減量はかえって危険な場合があります😰

また、食事をなかなか食べてくれないという場合は、サプリメントでリンや窒素を吸着する方法もあります😊

それらを適切に維持することで、なるべく腎臓への負担を減らしてあげることができます😌

しかし、高血圧やタンパク尿は食事だけでのコントロールはできませんので、

お薬を使い、血圧を下げたりタンパク尿を抑える必要があります😉

なるべく腎臓のコンディションを整えてあげることで、より長く、より楽に一緒に過ごせるようにしてあげられますね😉

 

③腎臓の繊維化を防ぐ(内服)

腎臓は”ネフロン”という、尿を作る工場がたくさん集まってできています😌

慢性腎臓病になると、そのネフロンの一部が壊されてしまい、線維化という痕になってしまいます😖

しかし、その線維がさらに腎臓で炎症を起こすことが知られており、

炎症が起きることでさらに腎臓が壊され、繊維化が起き・・・という悪循環に陥ってしまいます😨

(イメージは、工場が火事になり周りの工場に飛び火して火事が広がっていく様子です)

それを防ぐためには、繊維化しにくくすることが腎臓の破壊を防ぐことにつながります😊

お薬を使うことで、線維化や炎症を防ぎ、腎臓病の進行を防ぐことができます😌

 

大きく分けるとこの3つが慢性腎臓病の治療になるかと思いますが、

腎臓病のステージ(IRISステージ)、本人の体の状態によって推奨されるものとされないものに分かれてきます💡

(例えば脱水がない子に対しては点滴は必須でなかったり、お薬による副作用が認められたりなど)

今の状況に合わせて、どんな治療を行ってあげることが良いのか、相談しながら

これから先を少しでも楽に一緒に過ごせるよう考えてあげましょうね😉

 

ここまでお読みいただきありがとうございました🙇‍♂️

今回かなりの長文になってしまいましたが、少しでも皆様の腎臓に対する知識が増えればと思います😊

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